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胆嚢癌とは
胆嚢癌は症状が出にくいため早期発見が困難で、発見時には根治手術不可能となっていることもしばしばです。わが国では50〜70%の症例に胆石を合併しており、逆に胆石症の2〜3%に胆嚢癌の合併を認めます。高齢の女性に多く、初発症状は食欲不振や体重減少などがみられます。進行例では黄疸や、上腹部の痛みなどの症状がみられ、右肋弓下のしこりとして触知されます。診断には腹部の超音波検査やCT検査が有用です。胆嚢内の辺縁不整な腫瘤や胆嚢壁の肥厚として描出されます。また胆石の手術をしたところ偶然、胆嚢に癌を認める場合もあり、進行度によっては追加開腹手術が必要となる場合があります。
慈恵医大における治療とその成績
外科的切除が第一選択となります。根治手術できなかった場合や手術適応のない場合には抗癌剤投与や放射線治療を施行します。
抗癌剤、放射線治療は臨床腫瘍部および放射線治療部の専門医と相談のうえ最善の治療方針を決定します。
胆嚢癌の外科手術後の予後は進行度によって異なりますが、ステージI〜IIの症例では5年生存率ほぼ100%と良好な成績が得られています。