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肝臓の解剖と役割

肝臓の位置、構造と役割

(図1) 解剖学的な右葉,左葉

(図1) 解剖学的な右葉,左葉

(図2) 血管支配に基づく右葉,左葉

(図2) 血管支配に基づく右葉,左葉

肝臓は右横隔膜下に位置する最大の腹腔内の臓器であり、成人では重量が約1,200〜1,400g前後あります。解剖学的には、肝鎌状間膜と呼ばれる索状物様構造を境に左右に分かれますが(図1)、実際の臨床では、その実用性から血管支配および胆管の走行に基づいて、Cantlie(カントリー)線(胆嚢底と肝背面の下大静脈を結ぶ線)を境に左右二葉に分けるようになりました(図2)。

(図3) 肝区域(Healey&Schroy)前面/後面

(図3) 肝区域(Healey&Schroy)(前面/後面)

(図4) 8つの亜区域(S1〜8)の分類 前面/後面

(図4) Couinaud 8つの亜区域(S1〜8)の分類 (前面/後面)

また肝臓は位置的関係を明らかにするにためにいくつかの区域というものに分かれています。その肝区域の考え方として、Healey&Schrony(図3)およびCouinaud (図4)の分類法が広く使用されています。前者は左右両葉を2区域に分け(外側区域・内側区域、および前区域・後区域)、尾状葉を合わせ5区域に、後者は、外側区域、前区域、後区域を上下に分け、8つの亜区域(S1〜8)に分類しています。また、肝は輸入血管である門脈(機能性血管)と肝動脈(栄養血管)の二重支配を受けるという特殊性があります。

肝臓は生体のコンビナートと言っても過言ではありません。糖質、蛋白質、脂質などの中間代謝や種々の物質の解毒・排泄機能を行っており、免疫系にも深く関係するなど幅広い機能を有し、重要な臓器で、肝不全はこれらの機能が破綻し、意識障害、黄疸、腹水や消化管出血などが発生する病態と定義できます

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