医局ニュース
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減量治療の新しい選択肢 慈恵医大は低侵襲減量治療の最先端へ
2020.11.17

診療 上部消化管外科

2020年11月、慈恵医大は国内初となるデバイスを使用した内視鏡治療での減量治療を開始しました。2016年に開設された減量外科部門では、これまでに腹腔鏡を用いた胃の縮小治療(①腹腔鏡下スリーブ状胃切除術)によって、様々な肥満関連疾患に悩む多くの患者さんに減量治療を行い、良好な治療効果を提供してきました。そして、このたび新たに外科と内視鏡科が連携し、より低侵襲な治療である『②内視鏡的スリーブ状胃形成術治療』を行いました。この治療では、胃を切除することなく、内視鏡で胃の内腔を縫い縮めることで胃の容量を小さくすることができます。自費診療にはなりますが、「特定臨床研究法」という国の基準に沿った厳しい倫理審査を経てこの治療を導入しております。安全性はもちろんのこと、これまで培った外科治療における減量治療のノウハウを最大限に生かしてこの治療法を提供する体制が当院には整っております。

本治療はBMI 32 kg/m2以上から適応となりますので、より多くの患者様に、そしてより多くの治療選択肢の中で減量治療を提供できる新たな時代の幕開けです。ご自身が治療可能かどうか、この治療の有効性はどうかなど、些細なことでもかまいませんので、どうぞ減量外科外来に遠慮なくご相談ください。貴方の肥満度や状態にあわせた、最適な治療方法を提案させて頂きます。

減量外科治療 専門外来 水曜日 
減量外科治療部門 医師 宇野耕平

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スリーブ状胃切除術

①スリーブ状胃切除術

内視鏡的スリーブ状胃形成術

② 内視鏡的スリーブ状胃形成術

©Dr Levent Efe, courtesy of IFSO