下部消化管外科 ヒーローイメージ
下部消化管外科 – クローン病

クローン病とは

潰瘍性大腸炎とクローン病はどちらも炎症性腸疾患という病気群に分類され、非常に似た面が多いですが、病態的には明らかに違います。病気の原因はいまだにはっきりとしていませんが、どちらも自己免疫の関与があるのではないかといわれています。

クローン病の治療は食餌療法や薬による治療が原則です。病気の程度はさまざまです。しかし、ある程度の病状では完治は困難です。厚生省の難病に指定されています。

クローン病は潰瘍性大腸炎とは違い、大腸だけでなく小腸や胃にもできます。病気自体の治療に手術という選択肢はありません。この病気で手術が必要になる場合は病気により2次的に何らかの状態が起きたときです。腸の狭窄(狭くなること)、穿孔(穴があくこと)、出血、瘻孔(ろうこう:皮膚やほかの腸などに細い通り道ができること)、激しい炎症などです。

クローン病に対する手術は病態に応じて方法は異なります。狭窄に対しては狭窄部の切除、狭窄部を広げる手術など。瘻孔に対しては瘻孔切除などです。