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胎児診断(治療) 新生児の外科治療
小児外科 – 胎児期にみつかる病気および新生児の外科治療

胎児診断(治療)

お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんの様子を超音波で見ている時に、内臓の異常が見つかることがあります。胎児期に腫瘍(奇形腫、神経芽腫、リンパ管腫など)や横隔膜ヘルニア、CCAM(先天性嚢胞性腺腫様奇形)、食道閉鎖、腸閉鎖、鎖肛、腹壁破裂、臍帯ヘルニア、水腎症など様々な異常が見つかることがあります。

胎児診断がついた患者さんに対しては、産婦人科や新生児科と協力してその分娩の時期および分娩法から出生後の治療方針を決めます。我々のスタッフの半数以上が留学し研究や手術の見学をおこなってきた米国の施設(UCSFとフィラデルフィア小児病院)は胎児治療に関しては世界でも有数の施設です。胎児治療とは、生まれる前に異常が見つかり、病気の進行により妊娠の継続が危ぶまれたり、出生後の救命が難しいことが危惧される赤ちゃんに対し、妊娠中に手術や治療を行ったり(手術した赤ちゃんは一度子宮の中に戻します)する治療です。日本で実際胎児治療を行うには様々な障壁がありますが、我々スタッフの米国での経験や知識を生かして最良の治療をすすめていきます。

新生児の外科治療

新生児期に手術を行わなければならない病気としては、横隔膜ヘルニア・臍帯ヘルニア・腹壁破裂・食道閉鎖・腸閉鎖・鎖肛・ヒルシュスプルング病・肥厚性幽門狭窄症など、多くの種類の病気があります。

横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、腹壁破裂:

手術の難易度は高くありませんが、術前術後の呼吸管理を含めた全身管理が重要かつ難しいのが特徴です。そのため、小児外科のみでなく新生児科のスタッフと一緒に治療をすすめます。

食道閉鎖症:

特殊な場合を除いて現在では一期的に食道をつなぐ手術を行います。術後は、胃が食道側に引っ張られるために胃食道逆流症も問題になってきます。

鎖肛:

Penaが行っている術式に準じた手術方法で肛門形成を行っています。直腸の盲端が高い位置で終わっているタイプ(高位型)には、腹腔鏡手術も有用です。また、尿路奇形や脊髄の異常を伴うことも多く、的確な診断を行うとともに尿路奇形の評価や小児脳外科医との協力が必要です。

ヒルシュスプルング病:

正常な排便ができず、便秘やお腹がはるなどの症状が出現します。ヒルシュスプルング病が疑われる場合は、注腸検査、直腸肛門内圧検査、直腸粘膜生検により診断を行います。病変の広がりによって術式や術後の経過が異なってきますし、腹腔鏡による腹部の手術操作が必要なことがあります。

その他:

日本小児外科学会のホームページに紹介されている疾患で、このホームページで紹介できていない疾患も幅広く取り扱っています。ご相談があるかたは、後述の各外来担当医にご相談ください。また、東京慈恵会医科大学の小児外科は、各附属病院(青戸病院、第三病院、柏病院)にスタッフを派遣し専門外来を設けておりますのでそちらのほうもご利用ください。