操縦席の窓から(一般公開用)
操縦席の窓から

Winter operation
2025.12.15

随感随筆飛行機

昨日の夜、北海道は大荒れの天気でした。
親しくさせていただいている先生が札幌に出張されており、ちょうど東京へ戻られる時間帯と重なっていたため、少し気がかりでした。

新千歳空港にいらっしゃる先生に連絡したところ、現地の様子を映した映像を送ってくださいました。


就航できるかどうか、瀬戸際の状況であることが伝わってきます。

大幅な遅延の末に飛行機は離陸。無事に東京に戻られたとの知らせを受け、胸をなで下ろしました。

グランドスタッフ、除雪・除氷作業員、航空管制官、パイロット、客室乗務員など、フライトに関わる多くの方々。それぞれが自分の持ち場で役割を果たし、欠航という選択を避けながら、何とかフライトを成立させようとする姿勢がひしひしと伝わってきました。

以前、友人のパイロットと話したときのことを思い出します。
「台風の時の操縦は難しいですか?」と尋ねられることが多いそうです。
彼は天候そのものよりも、悪条件下では想定しなければならないことが一気に増える点で、自然と気が引き締まると話していました。

例えば強風が吹き荒れる中で片方のエンジンの出力が低下した場合、どう対処するのか。

そうした事態をあらかじめ想定し、瞬時に対応を組み立て、確実に実行できなければ、機長という重責は務まらないそうです。

今回の雪の中でのフライトであれば、視界の悪さに加え、除氷液の有効時間(ホールドオーバータイム)をどう見積もるか、滑りやすい路面状況をどう評価するかなど、同時に考慮すべき条件がいくつもあったはずです。

荒天の夜のフライトを支えた方々のご苦労に思いを馳せながら、そこには医療安全にも通ずるものがあると改めて感じました。日々の変化に対する判断の積み重ね、そしてチームとしての連携が安全を支えている。

そんな当たり前でしかし最も大切なことを、静かに思い起こす夜でした。

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