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当院の特徴 手術件数 治療成績
上部消化管外科 – 食道アカラシア – 治療の特色と成績

当院の特徴

  • 当院では古くから食道良性疾患の手術を担当させて頂いております。また1994年という早い段階から腹腔鏡下手術を導入しており、以下のような特徴を兼ね備えております。
    • 1.最新型のHRMを含め、食道運動機能検査を始めとする特殊検査が可能であり、確実な診断が行えます。
    • 2.2016年1月よりPOEMも導入したことから日本でアカラシア患者さんに行われるすべての術式が可能となり、患者さんご自身のご希望に沿った治療を提供することが可能です。
    • 3.手術は腹腔鏡下に行う手術を選んでおり、体に優しい術式です。ほとんどの方が開腹することなく腹腔鏡下手術で終了しています。 最近では、ご希望される場合、病状から可能であると判断させていただいた方にはSILS+1による手術を行わせていただいております。
    • 4.アカラシア専門のスタッフが配属されており、検査と治療を行います。なお当院の上部消化管チームには、日本内視鏡外科学会の技術認定医を取得している医師が5人おり、これらの医師が手術を担当させていただきます。

手術件数

アカラシアは10万人に1人というまれな病気です。このため手術を実際にうける患者さんの数は全国でも多くはありません。当院では以前から積極的に手術を行って参りました。年度により変動は認められますが、ここ最近5年間では年平均40人程度の患者さんの手術をさせて頂いており全国でも屈指の施設と自負しております。

アカラシアに対する手術件数 (POEMを含む)

アカラシアに対する手術件数(POEMを含む)

治療成績

当院では、2019年12月までの間に635人の患者さんにアカラシアに対する初回手術として腹腔鏡手術を行っています。症状の手術前後の変化を、非常に良くなった(優)、良くなった(良)、まあまあ良くなった~変わらない(可)、悪くなった(不可)と分類した場合、95%の方が優または良と回答して頂いております。この手術の特徴として、筋層切開時に粘膜損傷が起こりやすく、粘膜損傷の発生率は85人(13.4%)でしたが、いずれも腹腔鏡下に修復が行われています。また手術後の症状の改善も良好です。開腹手術への移行は1人(2001年)の患者さんのみでした。また術後につかえ感が持続され、6人(0.9%)の方に拡張治療を行っております。術後の逆流性食道炎発生はごく軽度のものを含め79人(12.4%)に認められ、一部の患者さんでは胃酸を抑える薬の内服が必要となっています。再手術は13人(2.0%) の方に行いましたが、いずれも良好な経過をたどられています。

また当院では2016年1月よりPOEMを導入しており、患者さんにすべての治療方法の利点・欠点などを十分ご説明した上で慎重に適応を考慮し、これまでに59人の患者さんにPOEMを行ってまいりました。まだ短期の成績ではございますが、合併症は認めておらず、POEMという治療の特性上、軽度のものをふくめまして術後逆流性食道炎の発生を29%の患者さまで認めておりますが、胃酸を抑える薬の内服で対処可能であり、すべての患者さんに満足であるとの回答をいただいております。

ひきつづき、アカラシアに対するすべての治療方法を提供できる当院の特徴を生かし、アカラシアという病気に苦しんでおられる患者様の治療を行ってまいりたいと考えております。

(2020年1月更新)