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腹部大動脈瘤とは?
血管外科 – 腹部大動脈瘤 – 腹部大動脈瘤とは

腹部大動脈瘤とは?  

主に動脈硬化等に理由により、動脈が部分的に瘤状に膨れる病気を動脈瘤と呼びますが、中でも頻度として最も多いのが腹部大動脈瘤です。腹部大動脈の正常直径は約2cm以下ですので、3cm以上(1.5倍以上)で腹部大動脈瘤と診断されます。

動脈瘤が大きくなると破裂して約9割の方が失血死しますので、非常に致死的で厄介な病気ですが、一般的に破裂するまで無症状なので「サイレントキラー」と呼ばれます。4対1で男性に多く、高血圧などの危険因子を持っている方の発症頻度は高くなります。腹部大動脈瘤の治療適応は、破裂のリスクと手術に伴うリスクのバランスで決められます。破裂リスクは、動脈径のサイズと拡大スピードが問題となり、男性の場合は直径5cm、女性では4.5cmが治療の適応となります。また、1年間で0.5cm以上拡大するケースも治療適応です。また、のう状瘤といって、お餅のように一方だけ膨らんだタイプは、破裂しやすいため、サイズが小さくても手術適応となります。