操縦席の窓から(一般公開用)
操縦席の窓から

行った学校が一番いい学校
2021.02.02

随感随筆

昨日から世の中は中学受験の本格シーズンに突入しました。
朝の通勤途中、受験会場に向かうと思われる親子連れの方々を見かけました。リュックサックを背負い、マスク越しにもわかる緊張した面持ちで歩く子供たち。例年とは違う様々な苦労に見舞われたことでしょうが、それぞれが良い結果を得られるように願わずにはいられません。

もちろん、現実的には全員が行きたい学校に入学できるわけではないのですが、そのことについて、先月末の朝日新聞に巣鴨中学校の堀内不二夫校長先生の示唆に富んだコラムが掲載されていました。(詳細はこちら・朝日新聞ウェブサイトをご覧ください。)
堀内先生いわく、「行った学校が一番いい学校」。入学した学校で何を学ぶかによって、自分自身の価値が作り出されていく、というものです。

中学受験に限らず、人生には選択を迫られるシーンが多々訪れるものです。あるいは、試験や面接などを通して選択を“される”こともあります。一つ一つの選択が正しかったか、間違っていたかの答えは容易に見出せませんし、極論的にはいつまで経っても厚いベールに包まれたままでしょう。

若干論理が飛躍してしまいますが、研修医の皆さんが診療科を選んだり、入局する医局を選んだりすることについても、進んだ道が一番よい道なのだと思います。

昨年も私たちの入局説明会や病院見学には多くの先生方にお越しいただきましたが、もちろん全員が外科学講座に入局されるわけではなく、別の道に進むことを選んだ方が大勢いらっしゃいます。外科学講座で共に働くことを選んでくれた皆さんを心から歓迎し、サポートさせていただきたいのはもちろんですが、別の道に進まれる皆さんには、ぜひともそれぞれの道で輝いていただきたいものです。私たちの診療は、麻酔科、内科、集中治療、救急、放射線科、病理、その他ありとあらゆる診療科の先生方のお力添えによって初めて成り立つものです。

皆さんが進んだ道は、きっと一番よい道。

立派に成長された暁には、私達に力を貸してくださいね。

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