操縦席の窓から(一般公開用)
操縦席の窓から

あれから1年
2021.02.08

随感随筆

東京慈恵会医科大学附属病院がダイヤモンド・プリンセス号で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者様を受け入れてから今日で1年が経過しました。
病院の公式ホームページ()によりますと、それから今年1月31日までに延べ481名のCOVID-19入院患者様の診療に当たってきたそうです。

内輪向きのお話になってしまいますが、患者様の診療に当たられた感染症科、救急部、集中治療部、呼吸器内科、ご関係のすべての科の先生方、看護部の皆様、感染対策チームの皆様、検査体制の構築にご尽力いただいた基礎系教室の先生方、検査技術職の皆様、事務職の皆様に心より感謝申し上げます。
 
特に直接的に患者様に対応されるセクションの皆様におかれましては、強い緊張感を強いられる日々であったとお察しします。そして今もなお、その日々は続いていることでしょう。今でこそ感染症としての輪郭が明らかとなりつつありますが、未知の感染症であった頃にダイアモンド・プリンセスに乗り込み、その患者様の治療に当たられた皆様の勇気には、心から敬意を表します。同居されるご家族や遠方でお暮しのご家族のご不安は、いかほどであったでしょうか。

当然のことながら、おかかりつけの患者様は基礎疾患をお持ちの方が多く、ご病気の状態や治療の内容によっては免疫抑制状態に置かれている方も少なくありません。ご病気そのもののご不安や苦痛に加え、隙のない感染対策に取り組むことを余儀なくされた皆様のご苦労にも、お見舞い申し上げます。

近いうちにワクチンの接種が開始され、COVID-19の診療は新しいフェーズに入っていきます。心一つにこの困難を乗り越え、いつかは平穏無事な日々が訪れることを願っています。

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