レジデント・先輩医師の声
スタッフの声

原田 愛倫子

卒業年:2015年 出身大学:聖マリアンナ医科大学 サブスペシャリティ:呼吸器外科

私はもともと外科ではない他の診療科を志して、東京慈恵会医科大学の初期臨床研修に臨みました。しかし外科の先輩方の後姿ほどかっこいいものはなく、研修医2年目になるころには、慈恵の外科に入局することに決めました。その決断をした一方、女性で外科に進むということに、様々な不安がありました。一番に、緊急手術や長時間手術など、体力の面での不安。また、私は他学出身のため、慈恵出身者と比べて術者経験数などで差別を受けたりしないだろうか、という不安。あげればいくつもありましたが、どの不安も、やってみないとわからないことばかりであり、悩みすぎて疲れてしまった私は、とりあえず後期研修3年間してみて、辛くて耐えられないことがあったときは、その時には慈恵の外科をやめよう、と決め飛び込んでみることにしました。

結果、ふたを開けてみると非常に充実した3年間を過ごせました。体力面に関しては、もちろんつらいと感じることがなかったわけではありませんが、それを払拭するほど先輩方が飲み会などに連れて行って、気分転換をさせてくださいました。そして出身大学による差別、また昭和気質な『これだから女性は…』という悪い男女差別など、受けることもありませんでした。振り返ると楽しい思い出ばかりです。症例数に関しては差別が起きないように大木チェアマンが1年に2回レジデント一人一人と面接を行い、症例数にばらつきが生じていないか、元気に過ごしているのか、悪いことをしていないのか、をチェックしてくださいます。なので、同期同士で、大きな差は生まれないですし、慈恵の外科の先輩方はどんどん手術をさせてくださいます。他大の外科に入局した友人と話したときに、ヘルニアなどの局所麻酔手術、悪性腫瘍の手術の執刀数に明らかな違いがあったときにはびっくりしたのを覚えています。現在私は、後期研修の3年間を終えて、呼吸器外科医として日々邁進しております。女性で外科を考えている後輩がもしいるのなら、不安な気持ちはたくさんあるとは思いますが、大木教授含めて慈恵の外科の先輩は、女性に優しい先生ばかりですし、また先輩の女性外科医はセクシーだったり、物凄く恰好よかったり、おっとりのほほんとしていたり、ママさんだったりと、バラエティー豊かであり、ロールモデルとなる先輩もいると思います。ですから、悩みすぎずにぜひ飛び込みましょう。一緒に働けるのを楽しみに待っています。

前勤務地・慈恵医大本院で 同僚の呼吸器外科の先生達と